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Fragments Of D-Generation ~ DISARMONIA MUNDI [ ∟Melodic Death Metal]

数々の話題の新譜より先に、半年以上欲しいと思っていたこちらのアルバムを手にしてしまいました。そして、初めて聴いた時、「私の聴きたい音楽はこれこれ、こういうやつなんだよ!!」 と喚起雀躍したのであります。

イタリアのバンド、Disarmonia Mundi の昨年発売のアルバム、「Fragments Of D-Generation」です。 メロデスファンの間ではどうもさほど無名と言うわけでもないようです。 

最初に言ってしまいますと、私の中では現時点におけるメロデスの名作3本指に入ります。1つは本BLOG最初の記事の「Crimson Ⅱ」(Edge Of Sanity)、1つは「Character」(Dark Tranquility)です。本作との出会いで好きなIN FLAMESは3本指から追い出されてしまいました・・・ これはもうメロデスの名盤と断言してしまいます。(現時点では、ということで。)

この不可思議なバンド名は、ラテン語のHarmonia Mundi (国家の調和)の対義語としての造語だそうです。そう言われてもまだよくわかりませんが・・・

さて、買って初めて知ったのですが、このアルバム、VOCALが全曲でSOILWORKのBjörn "Speed" Stridが歌っております。この人のエクストリームボイスは特徴ありますから、聴けば一発でわかります。グロウルとクリアが混ざったような、表現力のある歌を聴かせてくれる、類稀なVOACLISTだと思ってます。

曲を聴くと、彼が歌っているがために、最初はSOILWORKそっくりとも思えるのですが、これがなかなか、聴いていくと必ずしもそうでもなく、SOILWORK+IN FLAMES+DIMENSION ZEROみたいな音を出してると思います。

まず私が一番気に入ったのは、この突進力のあるスピード。サンダーバードのジェットモグラもしくはグレンダイザーのドリルスペイザーがマッハ10でぶつかってくるような。(たとえが古すぎでマニアックで申し訳ないです) もちろん当たればミンチどころかまさしく”粉々”に砕け散りそうです。 スピードとパワーの両方がどちらも最高レベルの強烈さであります。

そしてメロデスというからにはメロディアスであることが必須ですが、こちらもとても素晴らしい。北欧出身といってもわからない、叙情的で美しいメロディが満載なのです。 

更には、厚さ10cm高さ10mの鉄の板が倒れ掛かってくるような、圧倒的な音圧と、戦場に引きずり込まれたような圧迫感・緊張感が、非日常の世界に誘ってくれるのです。

 先日、ファランさんのOPETHのレビュー記事内で、「美と醜の融合」という表現を使われており、試聴してなるほど、と思いました。・・・でこちらは、醜という感じがあまりなく、それでもメロデスの名盤と豪語するのは、例えるなら「苛烈なる美」とでもいいましょうか。 世界中のあらゆる分野にいくつもある「美」の中で、極北に位置する形が音になっている、とでも申しましょうか。

音の方を拙いながら少し詳しく文にしますと、Bjornの個性的なデスボイスは言わずもがなですが、サビによく入ってくるクリアボイス(とそのコーラス)が、透明感とパノラミックともいえる奥行きを感じさせる声(音)で、Bjornのデスボイスとのコントラストが美と醜の対比ということになるのですが、双方ひっくるめて美しい、と思ってしまいます。 ギターはARCH ENEMYやCOBほどにフィーチャされてはいないものの、20年来のメタルファンには満足できる長さ・フレーズでソロもふんだんに入ってきており、これが結構テクニカルかつ北欧メタルばりの透明感で、むむっと唸ってしまいます。 そしてこの音圧とスケール感は、重低音が強調されたギター、ベース&ドラムのプレイに加え、前面にはあまり出ないものの裏で壁を作るようにプレイされているシンセの効果によるところも大きいと思われます。

曲の方ですが、もう佳曲揃いでどうしよう・・・という感です。

1曲目「Common State of Inner Violence」にやはりいきなり叩きのめされました。鳴っているか判らないくらい静かで物憂げなギターとシンセによるイントロ、徐々に音量を増していき、そして突然激重のギターリフと激速ツーバスによって「舞台」は始まるのであります。 四天王ではまず聴けない、こんなに速い曲があるか?と思わせるパワー付疾走感溢れるAメロから、Bjornのデスボイス本領発揮な、Bメロ、そして一度聴いたら忘れ難いインパクトと美しさを兼ね備えたサビのメロディ。 1R10秒で殺人パンチをくらってしまい、もう10カウントでは起き上がれません。 次にも佳曲が控えているのに、思わずリピートボタンを押してしまいます。

3曲目「Red Clouds」は哀愁メロディから入っていくミドルテンポのナンバーで、凶悪なデスの部分は控えめ、クリアボイスのコーラスによるサビがやはり美しく、泣きのギターソロもやはり美しいのであります。

6曲目「Oceangrave」は中盤のハイライト、キーボードのキラキラとした軽快なイントロから、凶悪なデスボイスが乗ってきて、更にサビでは重くて速いドラムが加わり、透明感ある北欧メタルまんまのシンセ・ギターによる間奏を織り交ぜながら、曲の後半に行くにしたがって盛り上がる、ドラマティックな構成です。

ひょっとすると曲調が似た感じでダレテ来る所ですが、このアルバムは後半3曲が非常に素晴らしい!! 10カウント入って伸びきっている状態なのに、更にフライングボディアタックを叩き込まれる感じです。

8曲目「Come Forth My Dreadful One」はいきなりド迫力の爆音ギターリフで始まり、砲丸投げ・重量挙げの選手が100m10秒で走っているようなパワーとスピードのコンビネーションで曲が進み、クリアボイスコーラスとデスボイスの掛け合いのサビが、泣き吼えているかのような悲しい慟哭メロディです。

9曲目「Shattered Lives and Broken Dreams」もアグレッシブかつスピーディな1曲。間奏のギターリフはヘヴィの一言に尽きます。

ラストの10曲目「Colors of a New Era 」は、美しいメロディが激烈・苛烈としか言いようがありません。ギターの音、リズム隊のプレイはあくまでヘヴィ、しかしクリアボイスによるサビは血の涙がこぼれる美しさです。

他にも、同様にサビメロが美しい2曲目、やはり北欧メタルを思わせる透明感溢れるメロディと間奏が印象的な3曲目、重量感・疾走感が高い次元でかみ合ったヘヴィな7曲目など、圧倒されっぱなしです。 気力・体力そして魂をも消費させられ、聴き手がデス状態になるアルバムです。

曲目:

1.Common State of Inner Violence
2.Morgue of Centuries
3.Red Clouds
4.Quicksand Symmetry
5.Swallow the Flames
6.Oceangrave
7.Mirror Behind
8.Come Forth My Dreadful One
9.Shattered Lives and Broken Dreams
10.Colors of a New Era

Fragments of D-Generation

Fragments of D-Generation

  • アーティスト: Disarmonia Mundi
  • 出版社/メーカー: The End
  • 発売日: 2004/07/13
  • メディア: CD

http://www.disarmoniamundi.com/

オフィシャルサイトで数曲のサンプル試聴とPVが見れます。

http://www.disarmoniamundi.com/downloads.php

このバンドの音は一重にリーダーのEttore(Guitar,Keyb,Drum)の才能の上に成り立っていると思われますが、イタリアではメロデスシーンというのが皆無だそうで、メンバー集めもままならないらしいです。しかしこのままシーンから消えるにはあまりに惜しい存在、スウェーデン辺りに活動拠点を移してでも頑張って欲しいです。オフィではBjorn "Speed" Strid がメンバーであるがごとく紹介されてますが、正直本当にそうなればいいのにと思います。 曲作り・音作りのEttoreの才能もさることながら、やはりこの人の歌なくしてこの完成度・インパクトは有り得ませんから・・・ というわけで新作が「出せる」ことを期待します・・・ 期待のレベルが低くて悲しい・・・

まあしかし、デスが駄目な方、メタル自体が駄目な方、あるいはどちらもOKだとしてもソリッドでシンプルな音(プレイ)が好き、と言う方には、いかにメロディアスとは言え、ただやかましいだけのアルバムかもしれない。

(余談)

またまたお休み、というわけではありませんが、今年一番の大仕事を明日から着手することになり、再びBLOGに現れることがまばらになると思います。ご容赦の程を。 ・・・・もう1枚どうしても紹介したいレビューがあるんですけど(泣)


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コメント 14

りでぃあ

strombladさんのコメントを読んでとても心惹かれ、早速、試聴してみました。
う~かっこいいじゃないですか~♪
1曲目を聴いたときは、雰囲気的にParadisea Lostが思い出されたのですが、
やっぱりゴシック・メタルとメロデスって共通する世界観があるんだなぁと
思いました。
イタリアのメタル界は厳しいみたいですが、ぜひがんばって欲しいバンドですね!
それにしてもデス声・・・。
やっぱり苦手なんですけれど、これからもかっこいいメタルを聴きたかったら克服しないといけないかな~。

(追伸)今年の一番の大仕事、好きな音楽を聴いて乗り切ってくださいね!
by りでぃあ (2005-10-11 11:41) 

stromblad

>りでぃあさん
2連続niceありがとうございます。 ゴシックとデスは確かに近い距離にありますよね。(次に紹介したいのはゴシックとデスがまんま融合してしまった1枚なのですよ)  デス声はまあ無理に克服されなくても良いかとは思いますが、デス声VOCALのバンドに格好いいメタルがたくさんある、というのは事実だと思いますです、ハイ。
by stromblad (2005-10-11 12:24) 

こんばんは。
グレンダイザーが懐かしくてnice!です・・・というのは冗談で、気合の入ったレビューと、試聴してかなりよさそうだったのでnice!を入れさせていただきました。ビョーン、本当に逸材ですよね。咆哮もカッコよくて、クリーン・ヴォイスも上手いですからね。
このアルバム、よくぞ紹介してくれました。緊縮財政が解けた暁にはゲットです。お仕事がんばってくださいね。
by (2005-10-11 21:35) 

masa63

試聴させていただきました~。
バックの音にはついていけるんですけど、
あのデスボイスは私には・・・・泣
by masa63 (2005-10-11 23:38) 

stromblad

>ファランさん
ファランさんのお耳に適うのであれば、私の耳もまだまだ捨てたもんではないな・・・と思わせていただきました。ビヨーンはSOILWORKにTERROR2000にこのDMと大活躍ですね。さらなるご活躍を期待しましょう。
・・・グレンダイザーのドリルスペイザーってあんまり出てこなくって、出てきたときはそりゃあもう嬉しかった・・・憧れのマシンです。 ってすみません。
niceも頂戴しちゃってありがとうございました。
by stromblad (2005-10-12 00:38) 

stromblad

>tanamasa63さん
nice&コメントありがとうございます。 デス声はりでぃあさんへのコメントにも書いた通りで、いくら私が良いと思ってもこればっかりはやはり万人に薦められませんですよね。まあ、私は好きなもんでそういうレビューが多くなるのはご勘弁ください。 もう2枚ほどエキストリーム系紹介させてもらったら、その次は懐かしの1枚を予定しています。・・・って、いつになるやら・・・
by stromblad (2005-10-12 00:43) 

愛染かつら

音はメチャメチャに好み!
だけど、やっぱり、ああ、ヴォーカルがぁ~(T_T)
まだ慣れないですね。

お仕事、頑張って乗り切って下さいね!
くれぐれもお身体大切に~。
by 愛染かつら (2005-10-12 02:32) 

stromblad

>愛染かつらさん
nice&励ましのお言葉、ありがとうございます。  デスボイス・・・まあ仕方ありませんね、それでも音の方だけでも気に入っていただけるのは嬉しい限りです。
by stromblad (2005-10-12 12:21) 

oka-ka-i-love-rock

すっ....凄すぎるっ....(@@;) 
楽曲はかなり良く出来ていると感じました。
デスボイス.... 私は良かったと思います。
楽器の一部のように、無くては「あり得ない」のだと感じました。
「この曲にはあの声」ですね。
イタリアでこの音楽性が受け入れられないのは、なんとなく理解できる気がします。
いつもいろんなところから未知の曲を提供して下さって、ありがとうございます。
by oka-ka-i-love-rock (2005-10-14 09:12) 

stromblad

>おかあかさん
こんにちは。デスボイスOKでしたか? あの声は数いるデスボイススローターの中でも、(あれでも)かなり聞きやすい方の声だと思います。 こうして皆さんに「結構いいね」と言っていただけると、紹介した甲斐がありました。 これからも何とか頑張っていきます。
by stromblad (2005-10-14 12:37) 

雪桜@Zeal Camera

はじめまして!

Children of Bodom、In Flames、Soil Work
大好きな自分としてはこちらの記事に
ついコメントさせていただきました。

視聴させていただいたんですが、
めっちゃかっこいいじゃないですか!
残念ながら輸入版しか発売されていないようで
捜すのが苦労しそうです。

Vocalがそうなんで、どうしてもSoil Workを連想してしまいますが
よりエクストリームでドラマッティックな印象です。

絶対に捜してみせる!

良いアルバムを紹介いただきありがとうございました!

雪桜@Zeal Camera
http://yaplog.jp/zeal_camera/
by 雪桜@Zeal Camera (2005-10-16 23:06) 

stromblad

>雪桜さん
初めまして。ファランさんやリディアさんのBLOGでお名前だけは拝見しておりました。現役ギタリストの方に↑のように言っていただけるととても嬉しいです。
このアルバム、私はAMZONから購入しました。2ヶ月ほど前、東京は御茶ノ水にある専門店で探した時は無かったので、(昨年のアルバムということも有り)店頭でのGETはやや難しいかもしれませんが、是非頑張ってください!!
今後ともよろしくです。
by stromblad (2005-10-17 12:28) 

雪桜@Zeal Camera

お茶の水に無いとは!

貴重な情報ありがとうございます。
早速Amazonに頼ってしまいました。。。

初Amazon。
これを決意させたDisarmonia Mundi 。
恐ろしい。。。

早く来ないかなぁ。
初めてのAmazonというのもあり
ドキドキです。

雪桜@Zeal Camera
http://yaplog.jp/zeal_camera/
by 雪桜@Zeal Camera (2005-10-20 00:27) 

stromblad

>雪桜さん
こんばんは。再コメントありがとうございます。DISARMONIA MUNDI、買われましたか、気に入っていただけるといいですね。 AMAZONは慣れちゃうと怖いですよ~財布の中身考えずに簡単に衝動買いできちゃいますから~ おかげさまで私は現在禁AMAZON中です。 でもとっても便利ですよ!!
by stromblad (2005-10-20 01:28) 

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